7回:妨害、妨害、また妨害
もう年の瀬。とはいえ、暖かくなったり寒くなったりと気温の差が激しいですね・・・。
こういう時は体調を崩しがちですが、どうぞ良いお年をお迎えくださいね!
前回は、ベンチは沸くも無得点。気を取り直して、さぁ7回の攻撃です!
草野球では、7回終了が基本ルール。
最後の攻撃、いってみましょう!

先頭は、3番FUKUDAさん!
「8」「/」、そして打球の位置を表わす「.」が守備位置番号の真下に記入されています。 つまり「センターの正面へシングルヒット」ですね!
トップバッターが出塁しました!
続くは4番、HAYATAさん!
おっと、ここで初登場の記号がでました!「FC」です!
「FC(フィルダースチョイス)」とは、
「FC」とは、「フィルダースチョイス(Fielder's choice)」のことを表わします。
日本語では「野手選択ミス」といい、通常は「野選」と略します。「野選」は、ボールを捕った野手が打者走者ではなく、出塁していた走者をアウトにしよう!と思って送球したのですが、これがセーフになってしまい、さらに打者走者もセーフになってしまうことをいいます。
本来であればファーストに送球してアウトにできるはずなのに、野手が送球の選択をミスしたので、両方セーフになってしまったんですね。 今回の場合は、「5-4」ですので、「三塁手がゴロを捕球し、1塁から2塁に向かう走者をフォースアウトにしようとセカンドに送球したが、これがセーフ」となり、この間に打者走者は1塁に到達、共にセーフとなったため、「野選」が記録されたという訳です!
ただし、難しいのは「本来であればファーストに送球してアウトにできるはず」という判断です。もの凄く足の速い選手が三遊間の深い場所へ打球を転がした場合、ファーストに送球しても間に合わないケースが多々ありますよね。 どんな内野ゴロがアウトになるのか。また、どんなところに飛んだ内野ゴロがセーフになるのか。 たくさんの試合を見て、肌感覚で会得してくださいね!
さぁ!相手のミスで無死1.2塁のチャンスです!
そして5番JOJIさん
相手ピッチャーの渾身の直球を、フルスイング! あ、あれ!?しかし、振ったバットがキャッチャーのミットに当たってしまいましたよ!「打撃妨害」です!
打撃妨害とは
守備側の選手が打者の打撃を妨害し、これにより1塁への進塁が認められるルールのことをいいます。ほとんどの場合は、バットにキャッチャーのミットが当たるケースです。まれに、送りバントを試みようとした打者を威嚇するように前進してきた一塁手や三塁手に宣告される場合もあります。
JOJIさん、振ったバットがキャッチャーミットに当たったにも関わらず、ボールをしっかりと捉えていました! しかし、打球はピッチャーライナー・・・。
ここで審判が「打撃妨害」を宣告し、JOJIさんは1塁に進みました!
もし、JOJIさんの打球がピッチャーの横を抜けてセンター前ヒットになっていたら…。
この場合は「打撃妨害」は宣告されず、試合はそのまま進行します。
つまり打撃妨害は、空振りやファウル、そして打球がアウトになったケースに適用されるんです!
またも相手のミスで、無死満塁!
6番、SATOさん!
しかし左バッターのSATOさんは、一発デカいのを狙いすぎ、打球はボッテボテのどん詰まり!しかも1塁に走り出す際に、なんと打球を蹴っ飛ばしてしまいました!
あれあれ。
このように打者がフェアゾーンで打球に触れてしまった場合、「守備妨害」とみなされてアウトとなってしまうんです。
守備妨害とは
守備をしようとしている選手を、攻撃側の選手、または審判、その他の誰かが妨害する行為をいいます。 この行為を審判が認めた場合、プレーは中止になり、審判の適切な処理に従います。
守備妨害には、実に様々なケースがあります。
走者が打球に当たってしまった場合、走者が送球を邪魔した場合、走者と野手がぶつかってしまった場合、などなど。
いずれにしても、守備の邪魔をするような行為は審判が見逃しません!
謹んで審判の判定に従いましょうね!
この場合、打球に当たったSATOさんはアウトとなりますので、マス目(5)には「Ⅰ」を記入します。
そして、当たった位置に一番近い野手が「邪魔をされた被害者」とされ、この場合はキャッチャーの「2」、そして「守備妨害」の記号である「IP」(Interfere with a (field) Player)を、その前に記入します。
ただし、バッターボックスの中(フェアゾーン以外)で自打球に当たっても「守備妨害」にはなりませんので、安心してくださいね!
7番、YAMASHITAさん!
1死満塁、ここでなんとベンチはYAMASHITAさんにバントのサイン!
それに応えて1塁方向へ見事なバントを決めたYAMASHITAさん!
しかし!!打者走者のYAMASHITAさんが、なんと一塁へベースカバーに入ろうとしたピッチャーとぶつかってしまいました!すかさず主審は「走塁妨害」を宣告!
走塁妨害とは
守備側の選手が走者の進塁を妨害した際に適用されるルールのことをいいます。
野手は、打球を処理したり送球したり、またはタッチにいこうとしている場合以外は、走者に進路を譲らなくてはいけません。 今回のように「捕球のためにファーストに向かう途中で走者と接触した」ケースは、「進塁妨害」として見なされます。
しかし、実際は野手が「打球を処理しにいった状態」なのか、「進塁を妨げた状態」だったのかを判断するのは、とても難しいものです。 これも状況に応じて審判が宣告するプレーなので、判断は審判にお任せしちゃいましょう!
「進塁妨害」の記号は「OB」(Obstruction)、そしてぶつかった相手はピッチャーですので、「1」と記入します! これで3塁走者は自動的にホームイン!1点を追加しました!
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ペンギンズ | 0 | 1 | 1 | 1 | 2 | 0 | 1 | 6 |
8番ABEさん!
あぁ、初球を打ち上げてしまいました・・・。
打球はピッチャーへのフライとなり、ここで審判は「インフィールドフライ」を宣告。
インフィールドフライとは
走者が「フォースの状態」にある時に打ち上げたフライで、普通にしていれば内野手が捕球できると審判が判断した際に宣告されます。
宣告された時点でバッターはフライアウトとなるので、たとえ野手が落球してもアウトは変わりません。
では、なぜこのような「宣告」がされるのでしょうか。
「フォースの状態」にあるということは、走者に進塁の義務が生じます。
しかし、フライアウトの場合は、走者は一度帰塁しないと次の塁に進塁することができないんです。
(4回「フォースアウト」・「犠牲フライ」参照) ですから走者はフライが上がると、そのまま塁に留まろうとします。
もし、ここでフライを故意に落球したら、「フォースの状態」ですから、その瞬間に進塁しなければならなくなり、「あ、フライだから塁にいなくちゃ!」と安心していた走者は、いとも簡単に併殺プレーで仕留められてしまいます。だってスタートしていないんですから!
このトリックプレーを阻止するために、内野フライが上がった瞬間に審判が「インフィールドフライ」を宣告するわけです。しかし、たとえ内野フライが上がっても審判が「簡単には捕れない」と判断したら、「インフィールドフライ」は宣告されませんのでご注意を!
この「インフィールドフライ」、記録はフライアウト。
この場合はピッチャーが捕球したので、「1」と「∩」、そしてマス目(5)には「Ⅱ」が記入されました!
2死満塁!
9番、ARAKIさん
皆の期待を背負い打席に向かったARAKIさんでしたが、気合は空回りで敢無く三振・・・。 無念の「K」が記入されました・・・。
いかがでしたか、スコアブック!?
ご紹介したケース以外にもさまざまな状況が飛び出すのが野球です!
たくさん試合をみて、たくさんスコアブックを書いてみて、もういちど読み直してみたりして、スコアブックをマスターしてみてください!
- 【スコアブックのつけ方講座】
- 7回:妨害、妨害、また妨害
- 6回:えっ!三振したのに出塁!?
- 5回:でましたホームラン!
- 4回:試合も中盤、どんどん足を使ってきましょう!
- 3回:送りバント!そしてエラーも!
- 2回:「マス目の使い方」を覚えましょう!
- 1回:「守備位置番号」を覚えましょう!
- 「スコアブック」って、知っていますか?

大平 太士(オオヒラタイシ) 佐野日大、また大学でも投手として活躍したが、大学卒業後は野球の世界へとは進まず、今は俳優としての活動を志す。
俳優として活動する傍ら、長年養った技術を小学生らに指導する一面もある。






